● 経済産業省 独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)の発表
次亜塩素酸水は、新型コロナウイルスを消毒除菌するのに効果がある。
実は確実なことはこれしか書かれていないのです。
経産省、消費者庁、厚労省の連名での「製造・販売事業者へ」という文章の中に、
”手指等への影響、空間噴霧の有効性・安全性は評価していません”とあります。
評価していないのですから、良いとか悪いとかは言えないはずです。⇒資料1、2
しかし他の部分では、手指消毒や空間噴霧について否定的な書き方をしています。
最終報告としながら「2020年6月26日現在(中略)修正されることがあります。」
こういう二枚舌、保身ともいえる行為が状況を更に混乱させる原因になります。
● 次亜塩素酸水の定義のなし崩し的な変更
厚労省の資料(2002年)に、次亜塩素酸水の定義があり「電解することにより得られ
る次亜塩素酸を主成分とする酸性の水溶液」とされています。
しかし今回なぜか定義が変更されてしまっています。
1.電解型次亜塩素酸水(微酸性、弱酸性、強酸性):従来の定義
2.非電解型次亜塩素酸水(次亜塩素酸ナトリウム/ハイターに酸を加えたもの等)
2がダメなのはハイターに「まぜるな危険」と書かれているのでおわかりだと思い
ますが、危険な塩素ガスが出るからです。これがなぜ許可されたのか不思議です。
2をあつかう業者などからの圧力があったのでしょうか。
● 非電解型次亜塩素酸水が勧められない理由
電解型次亜塩素酸水は、製法上有効塩素濃度が10〜80ppmの低濃度のものが得ら
れます。一方非電解型次亜塩素酸水は製法が様々なので有効塩素濃度は100〜
300ppmとバラバラでしかも高濃度なので安全性に疑問が出ます。一方電解型次亜
塩素酸水は、有効塩素濃度が低いにもかかわらず、効果は非電解質型と比較しても
同等以上です。
●「微酸性」次亜塩素酸水を勧める理由
性質:pH5.0〜6.5とほぼ中性、有効塩素濃度が50〜80ppmのものができる。
保存期間:当院の実験で常温暗所保存で少なくとも2ヵ月間は50ppmが保たれる。
分解:有機物に触れると速やかに分解されるので残留物の心配が少ない。
動物実験:ラットに90日間吸入させても無害(ヒトなら6年間以上に相当)。
健康被害:超音波霧化器メーカーの技術者が10年以上使用しても健康被害がない。
手荒れがない。
塩素ガス:微酸性次亜塩素酸水なら塩素ガスは発生しません。
強酸性や弱酸性次亜塩素酸水は塩素ガスが発生する可能性があります。